国税庁、措置法(相続税関連)通達を公表

国税庁は6日、租税特別措置法(相続税の特例関係)の通達を公表しました。小規模宅地等の特例に関する通達も改正されました。

 小規模宅地等の特例とは、個人が、相続等により取得した財産のうち、その相続の開始の直前において、被相続人等の居住の用や事業の用に供されていた宅地等のうち、一定の要件を満たすものについては、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、一定の割合を減額するという制度です。小規模宅地等の特例は、平成25年度税制改正により改正されましたが、特に二世帯住宅の宅地に関する取扱いについて不明な点もあり、通達の公表が待たれていました。

 従来の取扱いでは、建物の構造上区分された二世帯住宅の場合、被相続人等が居住していた独立部分以外の部分に対応する宅地等については原則、小規模宅地等の特例の適用を受けることができませんでした。

 改正後は、「建物の区分所有等に関する法律第1条の規定に該当する建物」である場合に、被相続人等の居住以外の独立部分に対応する宅地等については小規模宅地等の特例の適用を受けることができないとされています。この区分所有法第1条をみると、「一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる。」と規定されています。そのため実務上は、区分所有権の目的とすることが”できる”建物、すなわち区分登記はしていないが構造上、区分所有権の目的とすることができる建物まで、区分所有法第1条の規定に該当する建物に含まれるのではないかという疑念がありました。

 今回の通達には、この区分所有法第1条の規定に該当する建物とは、区分登記されている建物であることが明記されましたので、構造上区分されていても区分登記をしていない二世帯住宅であれば、その敷地には原則、小規模宅地等の特例が適用できることになりました。

 一方、改正前は、構造上独立した建物であっても、すべて被相続人又はその親族が所有する建物であるなどの一定の要件を満たせば、例外的にその宅地等に小規模宅地等の特例の適用を認める通達が設けられていました。今回の通達改正により、その部分が削除されていますので、現状では、区分登記をしている二世帯住宅については、被相続人等が居住の用に供している部分に対応する宅地等のみ、小規模宅地等の特例の適用が認められることになります。

  ※ 二世帯住宅に係る小規模宅地等の改正は、平成26年1月1日以後に相続又は遺贈により
取得する財産に係る相続税について適用されます。

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