設計BOM(E-BOM)と製造BOM(M-BOM)

設計BOMと製造BOM

ERP導入支援をしていると、お客様からよく「サプライチェーンを効率化したい」ということを伺います。つまり、仕入れから販売までの一連の物流プロセスを効率化したい、ということですね。製造業や卸売業のように、モノが動く業種では必須の目標となります。

「チェーン」という言葉に注目すると、製造業では「エンジニアリングチェーン」という言葉もあります。これは、マーケティングの結果を設計に落とし込み、それを最終的に製造工程に乗せるまでのプロセスを言います。製品開発を、より技術寄りに、かつ具体的にさした言葉ですね。

大きな流れは、次のようになります。

  1. 商品企画に基づき基本設計を行い、デザイン、機能、性能等が大まかに決まる
  2. 部品の詳細設計が行われて、部品図が作成される。CADを用いることが多い。
  3. 解析を行い、部材の強度、振動、熱伝導など、製品の機能・性能を確認する。コンピュータ上でのシミュレーション解析が主流。
  4. 関連部門(生産や購買等)を交えてデザインレビューを行う。
  5. 原図(最終の組立図、部品図)を、E-BOM(Engineering BOM, 設計BOM、つまり設計データベース)に保管される。
  6. E-BOMを生産側の各部門に出図し、資材調達、内製、外製を網羅した工程設計を行う。
  7. 工順、負荷情報が決まり、それに応じて作業手順とその標準時間を定めた工程図や作業要領書が作成される。
  8. 各工程で使用する治工具や金型の準備を行う。(一般に、生産技術部門となる場合が多い)
  9. 購買部門は、必要となる資材、部材の見積もりを取り、発注先を決定する。
  10. 設計で作られた情報に、さらに生産工程情報、調達情報、予定原価などの情報を付加して、M-BOM(Manufacturing BOM、製造BOM)に登録する。
  11. 小ロットの試作を開始。試作がOKならば量産へ。

まずはE-BOMが設計段階で出来上がり、それに基づいて実際に生産するための様々な情報を付加したのがM-BOMですね。そもそもBOMというのは、bill of materials の略で、品目の構成表です。例えば簡単な例でいうと、パソコン。これは製品として流通するものは、家ですぐに使える状態のものです。でも中身は、モニタ、キーボード、マウス、などに分かれていますね。この例ではパソコンのBOMはモニタ、キーボード、マウスから構成されているのです。(モニタの中にSDDとかメモリ、CPUは入っているとします。)

日本は戦後、製造業が経済を支えました。今でも、アップルのiPhoneの部品、スペースシャトルの部品、鉄道に使われる絶対に緩まないねじなど、世界の人が目にするものは、その一部を日本の製造業が支えています。そしてその多くは中小企業、町工場のようなところであったりします。

熟練の技術が、E-BOM、M-BOMとしてまとめられ、後世に引き継がれていくのですね。

そう考えると、E-BOM、M-BOMの役割は非常に重要であることが分かるのではないでしょうか。

というわけで今回は、E-BOM、M-BOMのご紹介でした。

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