財務省、大企業にも交際費の損金算入を検討

財務省は来年度から、大企業が交際費の一部を税法上の費用(損金)に算入することを認める検討に入った。これまでは中小企業にだけ認めていたが、大企業にも対象を広げることで、2014年4月の消費増税による消費需要の落ち込みを和らげるねらいがある。年末に与党がまとめる2014年度の税制改正大綱への盛り込みをめざす。

企業の交際費は1992年度には6.2兆円あったが、2011年度には2.8兆円にまで減少。零細企業が多い飲食店の経営を圧迫するとともに、消費の伸びを抑えた一因との指摘も出ていた。

政府は消費の拡大につなげるため、2013年度の税制改正で資本金1億円以下の中小企業に対し、税務上の損金に算入できる交際費の範囲を拡大。従来の「交際費の9割を最大600万円まで」から「交際費を全額、最大800万円まで」算入できるように改めた。

2014年度の税制改正では、大企業も交際費を損金に算入できるようにする。制度の詳細は今後詰めるが、無制限に認めるのではなく、中小企業と同様に一定の上限を設ける案が有力。大企業が交際費を損金に算入できれば、課税所得を減らせる。その分だけ税収減になるため、財務省はデフレからの脱却が確実になるまでの時限措置としたい考えだ。

これまで大企業の交際費の損金算入を認めてこなかったのは、得意先への過度な接待をおさえ、企業の内部留保を厚くする目的からだった。ただ、企業が200兆円を超える手元資金を抱え、本来の意義は薄れている。財務省は企業が抱え込むお金が外に流れやすくすることで、飲食店での消費拡大による景気の下支え効果を見込む。

もっとも、企業は依然として無駄な経費の絞り込みを進めており、損金算入を認めたからといって、すぐに交際費が増えるとは限らない。企業が交際費を増やさないと、景気の押し上げ効果も限られるおそれはある。

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