銀行からコベナンツ条項付きの提案を受けたらどうするべきか。

企業の規模が大きくなってくると必然的にメインバンクが出てくると思います。ここでいうメインバンクとは、借入先としてメインにしているところですね。

メイン先との取引が長くなっていくと、コベナンツ条項付きの融資提案を受けることも出てきます。コベナンツとは?という方のために、下に定義を引用しておきます。

コベナンツとは、融資の契約を締結するさいに、契約書に記載することのできる一定の特約事項のことである。 融資取引におけるコベナンツとは、「情報開示義務」「財務制限条項」「担保制限条項」などがあり、これらの条項が守られなかった場合にはその時点での資金の全額返済や金利優遇の取り消しなどがペナルティとして課される。


コベナンツとは – 金融用語集|銀行員ドットコム

要するに銀行側からすれば、「ある程度の制約をつけるけれども、結構銀行としては思い切って融資しますよ」というものです。シンジゲートローンでよく用いられるようですが、1行が単独で行うことももちろんあります。

さて、このコベナンツ条項付きの融資提案を受けた時に、受けるべきか断るべきかを考えてみましょう。

そのためにはまず、費用の総額を計算しましょう。

金利は提示されるでしょうから、総金利額を出します。ここでいう総金利額とを、例えば次のような条件の場合で考えてみましょう。

元本 1億円月返済 100万円(100回)金利 1%

この場合の金利総額は、

1億*1%/12 + 9千900万*1%/12 + 9千800万*1%/12 ・・・ + 100万*1%/12

です。

つまり、返済開始から最後までの支払金額合計です。計算結果は4,125,000円になったかと思います。金融電卓などなくても、エクセルで簡単に出来ますね。

次にコベナンツ費用やモニタリング費用がいくらかを確認します。これらの費用はコベナンツ条項つきの融資提案であれば明示されているでしょう。もし、コベナンツ費用+モニタリング費用の合計が500万だとすると、金利換算するとこれだけで1.2%程度あります。

そうすると、これらの費用を金利として合計して考えると、2.2%となるわけです。

ここまで把握したら今度は銀行に、「コベナンツなしだとどんなご提案をいただけますか?」と聞いてみましょう。

その結果、2.2%を下回っていればコベナンツは不要です。

ただし注意があります。メイン銀行からの借入時の金利は、他の銀行も気にしています。そのため、たとえコベナンツがついていても、低い金利で資金調達をしているという事実は出来上がり、他の銀行からの融資時に交渉材料として使えます。これは一つのメリットです。

ですので複合的に考える必要があるのですが、まずは費用を金利換算して、コベナンツなしの提案のケースと比較するのがよいかと思います。

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